●心裡留保の例外(表意者の真意を知り、または知ることができたとき)
YがXの真意を知り、または知ることができたときは、Xの意思表示は無効となる。
【錯誤無効を主張するための要件】
●法律行為の要素に錯誤があることおよび表意者Aに重大な過失がないことが必要である。
【任意代理人による復代理人選任の要件】
●本人Aの許諾を得た場合、またはやむを得ない事由がある場合、復代理人を選任することができる。
【消滅時効の起算点】
●確定期限の定めのある債権(期限が到来した時)
●不確定期限の定めのある債権(期限が到来した時)
●期限の定めのない債権(債権の成立した時)
●停止条件付き債権(債権成立時、相当の期間が経過した後)
●債務不履行によりる損害賠償権(本来の債務の履行を請求できる時)
●不法行為に基づく損害賠償請求権(被害者またはその法定代理人が、損害および加害者を知った時)
●時効の効力はその起算日にさかのぼるため、Aは、Bからの地代相当額の請求に応じる必要はない。
【物件の効力】
①物権的妨害予防請求権(将来の予防)
②物権的妨害排除請求権(侵害の除去を請求)
③物権的返還請求権(物の占有が奪われた場合、物の引き渡しを請求する権利)
●Aは、Bに対して、物権的妨害排除請求権に基づき、廃棄物を除去するよう請求することができる。
●177条にいう第三者とは、当時者(相続人などの包括承継人を含む)以外の者で、不動産の物件変動につき、登記がないことを主張する正当な利益を有する者とされています。
【即時取得が認められる、占有取得の方法】
①現実の引き渡し
②簡易の引き渡し
③指図による占有移転
●遺留分は家庭裁判所の許可を受けたときに限り、相続の開始前に遺留分を放棄することができる。
【行政法】
1)行政庁が他の機関に権限の一部を委任すると、
※委任によって、権限は、受任機関に移り、受任機関は、自己の名と責任でその権限を行使する。
2)行政機関が直接国民の権利に関わる一般的な法規範を制定できるのは、
※法律の個別具体的な委任に基づく場合と法律を執行するための付随的細目的規定を定める場合。
3)公衆浴場の開設許可に先願主義が採られているのは、
※行政庁に裁量がなく、法定の拒否事由に当たらなければ、許可しなければならない。
4)違法な行政行為によって権利を侵害された者は、どのような方法によって、どのような効果を除去しなければならないか。
※行政不服審査または取消訴訟によって、行政行為の公定力を除去しなければならない。
5)風俗営業適正化法に基づく許可申請に対し、申請書に一部記載がされていない場合、A件公安委員会は、申請への対応としてどのような選択が認められているか。
※速やかに相当な期間を定めて補正を求めるか、または、申請により求められた許可を拒否する。
6)行政庁が不利益処分をする場合、同時にその理由を示さなければならないが、例外の場合は、
※例外は、差し迫った必要がある場合であり、その場合、処分後相当の期間内に理由を示すのが原則。
7)授益的行政行為を撤回できるのは、どのような場合か。
※相手方に有責事由がある場合または撤回を求める公益上の要請が既得権益保護の要請を上回る場合。
8)行政指導が法律の要件に適合しないと思われる場合、相手方はその旨を申し出て中止等の必要な措置を求めることができる、申し出を受けた行政機関は、
※必要な調査を行い、行政指導が法律に適合しない場合には、中止等の措置をとらなければならない。
9)消防法による消防団員の行為形式(行為累計)はどのような名称でどのような内容と説明されているか。
※即時強制と呼ばれ、義務の不履行を前提とせず、いきなり身体や財産に実力を加えるものである。
10)行政罰はそのような機関がどのような法律の定めによって科刑するか
※行政刑罰には、罪刑法定主義が適用され、裁判所が刑事訴訟法の定めに従って科刑する。
11)国家賠償法2条1項の設置または管理の瑕疵とは、公の営造物がどのような状況にあることをいうのか
※通常有すべき安全性を欠いていることをいい、設置者または管理者の過失は不要である。
12)Xは自己が所有するA県B市の土地をB市に収用裁決により買い取られたが、買い取り価格に不満があった。高額な補償を求めるためには、Xはだれを被告としてどのような訴訟を提起すべきか。またこのような訴訟を行政法学上において何と呼ぶか。
※B市を被告として、損失補償の増額請求訴訟を提起すべきであり、これを形式的当事者訴訟と呼ぶ。
14)審査請求の前に処分庁に対し再調査の請求ができる。再調査の請求をした場合であっても、原則として、随時、審査請求ができるのか。
※再調査をした場合、原則として、その決定を経た後でなければ、審査請求できない。
15)行政庁Aの誤った教示により、Bは権限のない行政庁へ審査請求をしてしまった。Bの審査請求をどうなるか。
※審査請求書は、権限のある行政庁に送付され、初めから適法な審査請求があったものとみなされる。
16)不作為に対する理由があり、不作為が違法であって、一定の処分をすべき場合、審査庁は、どのような裁決をするか。
※違法を宣言し、審査庁が不作為庁であれば処分をし、上級行政庁であれば不作為庁に処分を命ずる。
17)裁決取消訴訟において、一般にどのような主張が許され、こうした原則は何と呼ぶか。
※裁決固有の瑕疵だけを主張することが許され、この原則を処分主義と呼ぶ。
18)Aは隣地の建築確認の取消訴訟を提起し執行停止を申し立てたが、訴訟継続中に建物が完成し検査済証が交付された、この場合どのような判決が下されるか。
※建築確認は工事を可能にするにすぎず、工事完了により訴えの利益を失い、却下判決が下される。
19)XはY管理組合の換地処分の取消訴訟を提起したが、造成工事も完了し新たな土地所有者による建物も完成した。このような場合裁判所の判決は、どのような内容の主文となり、この判決はなんと呼ばれるか。
※換地処分が違法であることを宣言しつつ、請求を棄却する主文の判決を行い事情判決と呼ばれる。
20)地主Xの農地について、行政庁Yが買取処分を行いZに売渡した。Xは処分取消の訴えを提起し取消判決が確定した。この結果農地買取処分はどのようになるか。
※農地買取処分は遡及的に消滅し、農地は、Xが所有権を回復し、それをZにも主張できる。
21)XはY県知事に産業廃棄物処理施設の設置許可申請をしたが、同法所定の要件を満たさないとして申請の拒否処分をした、Xはこれを不服として設置を可能にするために訴訟を提起しようとしている。誰を被告としていかなる種類の訴訟を提起すべきか。
※Y県知事を被告として、申請拒否処分の取消訴訟と申請許可処分義務付け訴訟を併合提起すべきである。
22)A県公安条例が、道路交通法に違反するか否かは何を比較して決定するのか。
※それぞれの趣旨、目的、内容及び効果を比較し、両者の間に矛盾、抵触があるか否かにより決する。
23)A市民会館などを地方自治法は何と呼び、設置などに関してどの機関によりどのような形式で決定されるか。また運営を委ねられた株式会社Bなどの団体は何と呼ばれるか。
※公の施設と呼ばれ、A市の議会により条例で決定される。Bのような団体は指定管理者と呼ばれる。
【民法】
1)民法721条は「胎児は損害賠償請求件について、既に生まれた者とみなす」
判例:不法行為時に胎児であった者は【】、損害賠償請求権を取得させる趣旨である
【】内を記述しなさい。
※生きて生まれた場合には、不法行為の時に遡って権利能力があったとみなして
2)判例:善意とは虚偽表示の当事者及び【】、いうと解されている。仮想譲渡であることを知らずに、仮装譲渡された土地を購入したCは、善意の第三者ある。そのためAは虚偽表示をCに対抗できず、Cから土地を取り返すことはできない。
※その一般承継人以外の者であって、その表示の目的につき、法律上利害関係を有するに至った者
3)周辺の土地は一気に値上がりするとの噂を信じて土地を高額で買ったが事実無根であった。どのような要件を満たせば買主は土地の売買契約は錯誤によるものであるとして、無効を主張できるか。
※買主の動機が表示され、それが要素の錯誤に当たり、買主に重過失がなければ、無効を主張できる。
4)取り消す前に現れていた善意の第三者に対して、詐欺または脅迫による取消しを対抗できるか。
※善意の第三者に対しては、詐欺による取消は対抗できないが、脅迫による取消は対抗できる。
5)AはBが成年後見人と知らずBの所有する建物売買契約を締結した。誰に対して何をすればよいか。
※Bの成年後見人に対して、1ケ月以上の期間を定めて追認するか否かを確答するよう催促する。
6)15歳のAは父母に何の相談もなく同級生のB所有のゲームソフトを5.000円で買うという契約をした。A宅にBのゲームソフトが届きBが不在であったため、父母が代金を支払った。しかし、Bはゲームソフトにあき契約を取り消そうとしたがそれは許されない。その理由は
※Aの父母がゲームソフトの対価を支払っており、追認したものとみなされるからである。
7)Aは、Bに対してCの代理人であると偽り、Bとの間でCを売り主とする売買契約が締結された。ところが、CはAの存在を知らなかった。Bは本件契約を取り消さずに、本件契約に基づき何らかの請求をしようと考えている。AがCの代理人であることが証明できない時、BはAに対してどのような請求ができるか。
※Aに行為能力があり、Cが追認しなかったときは、履行または損害賠償を請求することができる。
8)AはBの土地を所有の意志をもって平穏かつ公然と専有していた。10年は達していないがその土地をCに売却した。Cはその土地がBのものであることを知っていた。所有をして8年になろうとしていた頃、Bが明け渡しを求めてきた。どのような要件を満たせば土地の時効取得を主張できるか。
※Aが占有開始時に善意無過失であり、かつ、AとCの占有機関が合わせて10年に達していること。
8)第三者とは
※当事者及びその包括承継人以外の者で、登記の欠缺を主張する正当な利益を有する者
9)動産の即時取得(専有物が盗品または遺失物の場合)
A指輪がBの盗難にあい、事情を知らないCに売却され、Dがその宝石を購入した。
AはDに対して返還請求できるか。
※盗難時から2年以内に、Dに指輪の代価を支払って弁償すれば、Aは、指輪の返還を請求できる。
10)占有権(他主占有が自主占有に変わる場合がある)
①他主占有者が自己に占有させた者に対して所有の意志があることを表示した場合
②他主占有者が、新たな権限により更に所有の意志をもって占有を始めた場合
11)共有物の不法占拠者に対して共有物の返還を求めるには、どのようにすればよいか
※不法占拠者に対する共有物の返還は、一種の保存行為であるから、各共有者が単独でできる。
12)AがBから借りていた借家のトイレが壊れて自費で修理をした。借家契約が終了して立ち退きを求められた。借家契約が終了しても居住する方法がある。Aはどのような権利を主張して、どのような要件を満たせば、いつまでその借家に居住できるか。
※Aは留置権を主張し、賃料相当額を支払えば、Bが費用を全額償還するまで、借家
に居住できる。
13)AはBに対して3000万円の貸金債権を有しており、この債権を被担保債権としてB所有の建物に抵当権の設定を受けた。ところがCの放火により焼失してしまった。BがCに対して損害賠償を請求できる場合にAはどのような要件のもとであれば、この損害賠償請求権に対して抵当権の効力を及ぼすことができるか。
※CがBに損害賠償金を払い渡す前に、A自身が損害賠償請求権を差し押さえれば、物上代位できる。
14)1番抵当権設定当時には法定地上権は成立要件を満たしていなかった、2番抵当権設定時にはそれを満たすようになった場合(1番抵当権が競売前に消滅した場合)
別の扱いをしている
※土地抵当権については、法定地上権が成立しないが、建物抵当については、法定地上権が成立する。
15)CはAの抵当権が存する甲土地をその所有者Bから買い受け、甲土地に
所有権移転登記を済ませた。Cは同抵当権を消滅させたいと思っている。抵当権が消滅する場合として、被担保債権または抵当権の消滅時効のほかに2つ考えられる。
※CがAの請求に応じてAに代価弁済をした場合と、CがAに対して抵当権消滅請求した場合。
16)金銭債務の特則二つ「金銭債務の不履行の損害賠償については・・・」②
①金銭の給付を目的とする債務不履行については、その損害賠償の額は、法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。
②債権者は損害の証明をする必要がなく、債務者は不可抗力をもって抗弁することができない。
17)債務不履行と契約解除
履行遅滞を理由に契約を解除するためには、債権者は債務者に対して履行の催促を行
った。ところが期限が定められていなかった。どのような要件を満たせば、債権者に解除件が発生するか。また、解除件が発生すると、各当事者は、どのような義務を負うか。
※相当な期間が経過すると、解除件が発生し、解除されると、各当事者は、現状回復義務を負う。
18)Aは複数の債権者から債務を負っていたが、債権者の一人であるBに優先的にA所有の甲土地を代物弁済として譲渡した。Bは事情の知らないCに時価で売却し、順次、移転登もなされた。Aの債権者Xが自己の債権を保全するために、どのような権利に基づき誰を相手にどのような対応をすればよいか。
※詐害行為取消件に基づき、Bを相手に、代物弁済を取消し、価格賠償を求める訴えを提起する。
19)A及びBはCに対して連帯債務を負っている。CはAに対して債権の範囲はどこまでか、CがAに履行を請求した場合、Bに対する債権の消滅時効はどうなるか。
※CはAに対して債権の全額の履行を請求でき、請求によりBに対する債権の消滅時効も中断する。
20)Aが債権者でBが債務者、CがBの保証人で、Dが物上保証人でDの土地に抵当権を設定済。AがBに弁済を求めたところ、CまたはDに請求して欲しいと応えた。
AはCに対してのみ弁済を請求した。CはAの請求に対してどのようなことを証明すれば弁済を拒むことができるか。
※Bに弁済する資力があり、かつ、執行が容易であることを証明すれば、弁済を拒むことができる。
21)指名債権の譲渡は、(AがBに対して、自己がCに対して有していた300万円の貸金債権を譲渡した。直ちにBはCに対して支払いを求めることはできない。)
※譲渡人が債務者に対して通知し、または債務者が承諾をしなければ、債務者に対抗できない。
22)弁済の相手方
弁済の受領権限がない者に対する弁済であっても弁済者が、相手方に弁済の受領権限があると信じ、かつ、そのことに過失なく行った弁済については有効とされる場合が2つある。
※相手方が債権の準占有者であったあった場合と、相手方が真正な受取証書の持参人であった場合
23)弁済による代位
AはBから金銭を借り受けて、A所有の土地に抵当権が設定され、その旨の登記が経由された。またCが連帯保証人となった。その後CがBに対してAの債務を全部弁済した。Cの同弁済後に、土地はAからDに譲渡された。この場合、CはDを相手にどのような権利の確保のために、どのような手続きを経たうえでどのような権利を行使することができるか。
※Aに対する求償権の確保のために、Dの出現前に代位の付記登記をすれば、抵当権を行使できる。
24)売買契約において買主が売り主に解約手付を交付した場合に、このことによって、買主は、どのような要件のもとであれば売買契約を解除することができます。
※買主は、売り主が契約の履行に着手するまでは、手付を放棄して、売買契約を解除できる。
25)Aは建物を所有する目的でB所有の土地を賃借りした。Aは土地の賃借権を第三者に対抗できるようにしたい。2つの方法を記せ
※賃借権の登記をする方法と、Aが栃上に自己名義の登記をした建物を所有すること。
26)賃料支払いの催告がなされた場合や、譲渡・転貸についての賃貸人による承諾が得られない場合でも、賃貸人による解除が認められない場合がある。
※賃料不払いなどが、賃貸人に対する背信的行為に当たらない特段の事情がある場合である。
27)請負人の担保責任は売主の担保責任と異なり、
※瑕疵が隠れた瑕疵に限定されておらず、また、注文者には、瑕疵修補請求権も認められている。
28)AはBと愛人関係を維持するためBに別荘を贈与した。ところが、Bはその建物の移転登記を済ませるやいなやAとの関係を断ってしまった。起こったAがBから別荘を取り戻そうとしたができなかった。その理由は
※不法原因給付であるため、不当利得返還請求も、所有権に基づく返還請求もできないからである。
29)AはBが飼っているドウベルマンに襲い掛かられ、あわてて近くのC敷地内に飛び込み自転車や植木を壊してしまった。この場合C対する損害賠償をBが負わないためにはどのような要件を満たす必要があるか。
※自己または第三者の権利または法律上保護される利益を防衛するため、やむを得ずしたという要件。
30)Yに雇用されているAはY名義で5万円以下の日用品を購入する権限しか付与されていなかったが、Yに無断でXから50万円相当の事務機器を購入した。Yに代金を請求したところYはその支払いを拒絶した。XはYに対してどのような根拠に基づきいかなる請求をすればよいか
※権限外の行為の表見代理による代金支払い請求または使用者責任による損害倍書請求をすればよい。
31)親子間駅
AとBは結婚しBを懐胎した。不仲により別居状態になり、BはAにC
の出生を知らせるとともにAとの離婚が成立した。AはBが別居を始める前から他の男性と交際していることがわかった。Cが自分の子でないことを確認するためには、Aは誰を相手としていつまでにどのような手続きをとるべきか。
※CまたはBを相手に、AがCの出生を知った時から1年以内に摘出否認の訴えを提起すべきである。
32)A女はB男と婚姻したが、Bが出張中に行方不明になり7年が過ぎた。
Aは子Cを育てていたが、生活苦によりBの所有の土地を売却して生活費用にあてたいとおもっている。AがBの所有する土地を売却するためには、どのような機関にどのような手続きをすればよいのか
※家庭裁判所に失踪宣言を請求すればよく、失踪宣告によってBの土地はAとC
が相続する。
33)A女とB男に1人息子がいるが、外にでて一切交流がありません。
B男は既に他界していて、Aは自分が亡くなったら財産の全部を慈善団体に寄付したいと思っています。必ずしもその通りになるとは限りません。
※遺留分減殺請求によって、相続財産の2分の1について遺言を失効させることができる
1)行政行為とは
※行政行為は、行政庁の一方的な判断で、特定の国民の権利義務を具体的に決定する権利。
2)行政行為に俯瞰を付すことができるのは、どのような場合か。
※法律が許容し、行政庁に理由があれば、法律行為的行政行為に必要な付款を付し得る。
3)行政指導として許されない行為について
※権限を越えたり、法律に抵触したり、強制に等しい行為をしたりする行政指導は、許されない。
4)行政罰の機能について
※行政罰には、精細という機能に加え、行政上の義務を間接的に強制する機能もある。
5)国家賠償法2条1項の「営造物の設置または管理の瑕疵について」
※設置または管理の瑕疵とは、営造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう。
6)行政不服審査の特徴
※行政不服審査の特徴は、行政機関による救済制度であり、妥当性の判断も求められる点である。
7)取消訴訟について
※取消訴訟の対象は、許可や裁決等の行政行為やそれに準じる行政庁の権力的行為である。
8)普通地方公共団体の議会が、長に対して不信任決議を行った場合、長はどうなるか
※長は、議長により不信任決議の通知を受けた日から、10日以内に議会を解散しないと、失職する。
9)自然人が権利能力を取得するには、どうすればよいか。
※自然人は、出生するだけで、誰もが、当然に、かつ、平等に権利能力を取得する。
10)制限行為能力者とは
※制限行為能力者とは、判断能力が不十分なため、行為能力が制限されている者である。
11)相手方の詐欺によって意思表示を行った者は、その取消しを第三者にも主張できるか。
※取り消す前に出現していた善意の第三者に対しては、取消しを主張することができない。
12)代理人が代理行為を表示しないで意思表示を行った場合、その意思表示
の効果は誰に帰属するか。
※顕名のない意思表示は、原則として代理人の意思表示と扱われ、その効果は、代理人に帰属する。
13)時効が中断するとどうなるか
※時効が中断すると、また振り出しに戻り、中断事由終了後に、新たな時効が進行する。
14)物件の排他性について
※物件には、排他性があり、1つの物の上に、同一内容の物件は、1つしか成立しない、
15)不動産の所有権を移転するには、どうすればよいか。その移転を第三者に主張するには
※不動産の所有権は意思表示をすれば移転するが、それを第三者に主張するには、登記を必要とする。
16)主物たるガソリンスタンドの店舗用建物を売却した場合、従物たる洗車機はどうなるか
※店舗用建物を売却すると、除外しない限り、従物たる洗車機も、売却したことになる。
17)被担保物件が消滅すると、担保物件は、どうなるか
※担保物件、被担保債権に付き従い、被担保債権が消滅すると、担保物件も消滅する。
18)特定物債権の目的物が滅失した場合、引渡債権は、そうなるのか
※特定物債権の目的物は特定された個物だけであるから、それが滅失すれば、引渡債権は、消滅する。
19)債務不履行である履行不能とは
※履行不能とは、債権発生後に債務の本旨に従った履行ができない状態になっていることである。
20)債権者取消件とは
※債権者取消件とは、詐害行為を取り消し、逸失財産を取り戻して、責任財産を維持する制度である。
21)保証債務の補充性について
※保証債務は二次的な債務であり、主債務が履行されない場合に初めて履行責任を生じる
22)弁済による代位とは
※弁済による代位とは、現債権と担保権を弁済者に移転して、求償を確実にする制度である。
23)自動債権と受動債権のいずれについても、弁済期が到来していないと、相殺することができないのか
※受働債権は、弁済期が到来していなくとも、期限利益を放棄して、相殺することができる。
24)AがBに対して「土地を5000万円で売ってくれ」と申し込みをした。これに対して、Bが「1年後ならいいよ」と承諾をした場合、どうなるか
※申し込みに変更を加えたBの承諾は、新たな申し込みと扱われ、Aが承諾すれば、契約が成立する。
25)売買の目的物が売り主の所有権でなく、他人の物であった場合(他人物売買)、その売買契約は無効か
※他人物売買も、当事者間では有効であり、売り主は、目的物を買主に移転する義務を負う
26)建物の所有を目的とする土地の賃借権は、登記がなければ、第三者に対抗することができないか
※それ自体の登記がなくkても、土地上の自己名義の登記のある建物があれば、第三者に対抗できる。
27)共同不法行為が成立する場合、各不法行為者は、どのような賠償義務を負うか
※共同不法行為が成立すると、各人が、全損害について連帯して賠償する義務を負う
28)婚姻の成立要件について
※婚姻は双方に婚姻意思があり、その意思に基づいた婚姻届けが受理された時に成立する